心療内科は精神科と混同されることも多く、確かに心療内科と精神科が併せて標榜されているケースは珍しくありません。しかし、精神科はうつ病や双極性障害などの精神的な病気を治療するのに対し、心療内科はストレスなどが原因で引き起こされる身体の不調を治療します。心療内科においての看護師の仕事内容は、基本的にほかの診療科と変わりはありません。まずは患者とコミュニケーションをとって緊張や不安を和らげつつ、問診を行います。また、診察や検査の補助、医師や臨床心理士の補佐的業務も看護師の役割です。診察については、患者と医師の一対一で行うところもあります。
そして、点滴や注射が必要な場合には医療行為をしたり、薬の管理や説明などを行ったりもします。さらに、治療方法の説明や生活指導、クリニックでは掃除や物品の発注といった雑用を任されることもあるでしょう。心療内科を受診する患者は不安を抱えて来院しているため、患者の状態にあった気遣いや対応、声かけができなくてはなりません。それに加えて、ほかの診療科と比べて治療期間が長くなることも多いので、根気よくじっくりサポートしていく必要もあるでしょう。心療内科では精神科で扱うような病気の治療を行うケースもあることから、精神科領域の患者にも対応することが出てきます。このようにほかの診療科と変わらない業務をこなしつつも、患者への気遣いや声かけなどよりコミュニケーションを大切にしていくことが求められます。